妊娠をお考えの方、まずは自分の身体を見つめなおしてみましょう
私は、地域で活動している助産師です。毎日、妊婦さんや産後のママと赤ちゃんにお会いし、様々な悩み・不安のご相談をお受けしています。その方々は、30代~40代の女性がほとんどで、年齢を重ねるほど不安が強くなることが多いように感じます。
近々ご結婚をひかえ将来的に赤ちゃんを望んでいる女性、また、結婚し早く赤ちゃんが欲しいな~とお考えの女性は、妊娠をどのように考えているのでしょうか。自然に任せれば、直ぐ授かるだろう!? 赤ちゃんは授かりもの! と、ゆったりかまえておられる方、片や一刻も早く妊娠を望まれている方など心のうちは様々・・・
第1子を出産する母の平均年齢は30.7 歳。その背景は
ここ数年、日本の出生数は年間100万人を下回っています。第2次ベビーブーム昭和46~49年(1971-1974)には200万人であったのに対し、約45年が経過した現在は半減し、出生率は1.44人にまで減少しています。母の出産年齢はというと、昭和50年代以降は20歳代の出生率が大きく低下し、近年は30~40歳代 の出生率が上昇傾向となっており、第1子を出産する母の平均年齢は30.7 歳です。
(平成30年3月:厚生労働省政策統括官発表 平成28年までの人口動態統計より)
大学を卒業し、女性が社会で活躍する現代。20代~30代前半、仕事では男性と肩を並べキャリアを積み、自由に過ごし、結婚・妊娠、子どもを産み育てるという意識は薄いのかもしれません。しかし、30代半ば頃から「今の生活で大丈夫か?子供を産める年齢って?」と、現実的に考え、女性の生殖年齢に限界があることに気付きます。私たち助産師は、小学校~高校生、若い社会人に向けて、命の大切さや妊娠出産についての正しい知識を啓発するために活動もしています。しかし、やはりその時になってみないと実感が湧かないのが実際のところのようです。だからこそ、今!結婚、妊娠・出産、子育てを考えた女性に、自分自身の身体を知って欲しいと思います。まずは、自宅で出来ること!基礎体温を付けてみましょう。
基礎体温を測って自分の身体を知りましょう
基礎体温計を準備
値段は様々、自分が使いやすいと思うものでOK
*今は様々な機能を備えた体温計があります。体温計に自動記録されたり、アプリで管理できるような高性能のものまで!(ちなみに、私はアナログ派でした(^^♪)
測り方
就寝前に枕元へ体温計を準備しておき、翌朝目が覚め動き出す前に舌下へ挟んで測る
1日や2日測り忘れても大丈夫、まずは2~3か月、根気よく続けてみる
たったこれだけのことで、自分の体温の変化(排卵日をはさんで低温期と高温期の周期があること)に気付き、月経前症候群といわれる生理前の不調(だるさ、イライラ、頭痛、吐き気、むくみ、お腹の張り、胸の張りetc)との向き合い方が分かります。妊娠を希望する女性は、排卵時期が分かることで妊娠への近道になることでしょう。
一人で悩まず産婦人科医に相談することも大切
自分が健康な身体であるかを確認するためにも、年に1度は健康診断プラス乳がん、子宮頸がん検診は最も大切です。産婦人科は何となく受診しづらいイメージがあるかもしれません。しかし、自分の健康状態は調べてみないと分からないのですから、産婦人科医に診察してもらうことは、女性が生涯を健やかに過ごす上でとても大切なことです。将来、妊娠を考えているなら、今!自分の身体を見つめなおしてみましょう。そして、妊娠や出産、産後のからだの悩みや赤ちゃんのことなどで、不安なことや心配なことは私たち助産師も力になりますので、いつでも気軽に活用してくださいね。
アドバンス助産師 又木由美
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